今回は油絵具や水彩絵具などのアルミチューブのキャップが開かないときと、
油絵の溶き油(画用液)のキャップが開かないときの対処法のお話です。
先に結論としては、上の写真の3つの道具(左から、滑り止めシート、チューブ絞り、ニードル)があると便利です。
アルミチューブや画用液の蓋はよく固まることがあります。
また、チューブを無理やり開けてと破れてしまった経験はよくあると思います。
画用液の蓋も無理やり開けようとすると、皮膚が摩擦で削れて結構痛い経験をした方もいるのではないでしょうか。
以下、対処法を具体的に書いていきます。
(2023/2/10追記)
下の画像道具の紹介をブログの一番下に追記しました↓
固まったアルミチューブのキャップ開け方
●とにかく力づくで開けようとしすぎないことと、チューブは先にしっかり絞る
アルミチューブは捩れに弱く破れやすいので、まず「チューブ絞り」で絵具を絞り、チューブを捻れづらくしましょう。
チューブ絞りは文字通り、チューブを絞って中身を出す道具です。
絵具に限らず、チューブ状のもの全般に使えます。
プラ製のものもありますが、金属製のものの方がよりしっかりと絵具を絞り出せます。
絞る理由は、絵具がチューブにパンパンに入っていると捻れづらい=チューブが破れにくくなるからです。
↑教室で使用している商品の販売が終了していたので似た商品を紹介します。
●チューブのキャップに力が入りづらい場合は、「滑り止めシート」を使いましょう
100均などで売っている、滑り止めシートを小さめに切ったものをキャップに被せると、力が入りやすいのでオススメです。
ちなみに、100均の滑り止めシートは私が記憶としては大きく2種類あったと思います。
1つは目が粗いもの(下の写真のもの)と、もう一つは目がより細かい商品です。
この場合、前者の目が粗いものを選びましょう。
理由は、目が細かく大きいサイズのものの方が滑り止めの力が弱いからです。
↑滑り止めシートを適当にカットしたものです。瓶の蓋を開けるときなどにも便利です。
●上記を試してもキャップが固着して開かない場合は、ニードルも使ってみましょう。
ここで紹介する「ニードル」は銅版画で銅版を削るための針状の道具です。
油絵を描くときに部分的に削ったりすると独特の表情も出ます。
金属を削るための道具なので頑丈です。
もし、購入する場合は角針というタイプを購入すると削る力が強くてオススメです。
講師は、これをキャップのチューブの隙間に入れて、固着した絵具を削ったりグリグリと削ります。
力を入れすぎると、針が逸れたり、キャップが割れる可能性もあるので適度な力加減をしましょう。
細めのマイナスドライバーでも良さそうですが、ドライバーには刃がないことと、先端が尖っていないのでちょっと使いづらそうです。
(角型は先端の針が斜めになっていて角ばっている)
チューブが破れた場合はラップなどで応急処置をしましょう
チューブが破れて絵具がでてくるとそこから絵具は固まってしまいます。
講師がしている応急処置としては、
①ラップをチューブにしっかり密着させてグルグルに巻く。
②ラップが剥がれないようにさらにテープでグルグル巻きにする。
こんな感じのことを以前していました。
ただ、応急処置をしても品質の変化などもあるのであまりそのまま使い使い続けるのはオススメしません。
絵具が大量に残っている場合は大きい画材屋専門店などで「空チューブ」というものが売っていることがあるので、それに中身を移すのもありですが、空のチューブ代や手間を考えるとこちらもあまりオススメしません。
↑チューブの後ろから絵具を入れて使います。絵具を入れ終わったら市販のチューブのように折りみましょう。
固まった画用液(溶き油)のキャップの開け方
溶き油画用液のキャップはチューブの場合と基本は同じです。
①滑り止めシートを使って開ける。
講師はよく力ずくで開けようとして、手の皮が剥がれていました。
素手で力いっぱい画用液の蓋を開けることは避けましょう。
②無理な場合はニードルでキャップと瓶の隙間を削る。
これもチューブと同じ要領で注意して削りましょう。
③ウォッシングオイル(ブラシクリーナー)をキャップと瓶の隙間に塗り、固着した溶剤を溶かす。
①②で無理な場合は筆を使ってウォッシングオイルを塗って数分放置後に試すと良いと思います。
④キャップと瓶の隙間をライターで炙って固着した溶剤を溶かす(注意)
この方法は講師は試したことがないのことと、画用液には発火しやすいものもあるのでオススメしませんが、一応こういう方法もあります。
(以下は2023/2/10追記)
⑤オープナーを使う
ダイソーなどの100均にフタやキャップを開けるためのオープナーが売っています。
画用液のキャップはこれを使うと簡単に開くのでオススメです!
右の写真はダイソーのオープナーで裏に磁石がついています。
以上、絵具のチューブや溶き油(画用液)のキャップが固まって開かないときの対象法の紹介でした。
講師的には当たり前にやっていることなのですが、今後も便利そうだと思った情報を発信していきたいと思います。