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プロ視点の最低限の絵画梱包、保管方法 <額装無しの絵画梱包、保管法>



 

絵画の梱包は絵画関連で仕事している人や美大生などでは当たり前に知っていることなのですが案外情報としてなさそうなので書きたいと思います。

ちなみに今回お話するのは自宅など個人でちゃんと保管するときに最低限やったほうがいい方法です。

対象は額装をしていない油絵などの木枠にキャンバスや、パネルに描いたものなど厚みがある絵画です。

 

 

 

 


●必要な道具類


①クラフトマスカー

マスキングテープの紙版のようなものです。

作品の表面に被せて汚れを防ぎます。

表面にコーティングがしてあり画面とくっつきにくいことがポイントです。

このクラフトマスカーを使うのは講師のオリジナルです。

「クラフトマスカーの重要性について」このブログの最後の方に詳しく書いてあります。

 


 

 

②エアキャップ(プチプチ)

クラフトマスカーで絵の表面を保護した後に巻いて作品を梱包します。

なるべく幅が広いものを買うと便利です。

 


 

 

③養生テープ(透明)

エアキャップの固定に使います。

何度も貼って剥がせるのでエアキャップで梱包した袋の口につけると便利です。

詳しくは後ほど。

 


 

 

 

 

⑤梱包用透明テープ(セロテープ)

これは無くてもいいですがエアキャップをしっかり固定したいときに便利です。

 

 


 

※参考リンクを貼っていますが道具は100均のものなどでも大丈夫です。

 


●梱包の仕方


※梱包は作品がしっかり乾燥していることが前提です。

 


 

①まず、クラフトマスカーを画面より大きめのサイズに切りましょう。

幅が足りない場合は継いでマスキングテープで固定しましょう。

画面に触れる面がコーティング面(ツルツルしている方)になるようにしましょう。

 

 

②作品を裏返し、クラフトマスカーを木枠やパネルにマスキングテープで固定しましょう。

クラフトマスカーは破れやすいのでもし破れた場合はマスキングテープで補修しましょう。

 

 

 


 

③画面をクラフトマスカーで保護したらその上からエアキャップ(プチプチ)で梱包しましょう。

作品保護には二重になるように巻くと良いです。

余分なエアキャップをカットをしたら作品を出し入れする口以外は養生テープか梱包用テープでしっかり固定しましょう。

梱包用テープの方がしっかり固定できるのでオススメです。

このときに袋にあそびがないと作品が抜けなくなるので少しゆったりめに固定しましょう。

 

 

④最後に作品の出し入れ口を養生テープで固定します。

養生テープは何度も取り外しが出来ます。

また、粘着力が少し弱めなので剥がすときにエアキャップが破れることはまずないです。

最後の写真はわかりやすいように緑色の養生テープを貼っていますが透明な方が目立たないのでオススメです。

 

 


< 「クラフトマスカー」の重要性について >

 

道具類の説明でも書きましたが表面がくっつかないようにするためのものです。

梱包するときにエアキャップ(プチプチ)で作品を直接巻いて梱包する人もいますがオススメしません。

理由は特に油絵に多いのですが画面の表面が乾いていても表面にある程度の圧がかかるとくっついてしまうことがあるからです。

クラフトマスカーの場合、仮にくっついてしまっても剥がすのが簡単で最小限のダメージに防げます。

 

講師は初めて海外に作品を持って行ったときエアキャップを直接巻いていました。

その作品を開封するときにエアキャップが表面に付き、剥がしたときに吸盤のような跡が残ってしまったことがありました。

また、その時は大学の2年生だったため知識がありませんでした。

 

その後にクラフト紙を表面に巻いてみたのですがそれも表面についてしまって剥がすのに苦労しました。

ギャラリーなどによっては専用のワックスペーパーを使っていますが、講師の経験からは一般的に購入が簡単で安価なのはこの「クラフトマスカー」です。

 

 

本来は車の塗装用みたいなので通販以外では車用品店大きめのホームセンターなどに売っていると思います。

教室近辺ではスーパービバホーム 厚木南インター店で売っていました。

 

 

<画材メーカーのホルベインからもこんな感じの商品が出ています>

 



 

以上が簡単な梱包方法です。

さらにしっかりやりたい場合や作品を販売する場合ではダンボール箱などを使いますが最低限の保管方法としてはこんな感じでいいと思います。

 

最後の注意点として梱包した作品は画面の表面に出来るだけ圧力がかからない場所で保管することと、理想としては温度や湿度の変化が激しい場所は避けるとより良いです。

特に湿度がある場所では画面の裏側がカビてしまう場合がありますのでご注意を。