< 左:そのままの状態のペリエ、中央:内側を塗装したもの、右:表面を塗装したもの >
今回使用している瓶はペリエという炭酸飲料です。
とてもオシャレなデザインが特徴的ですね。
美大予備校に通っていたときに飲み物の瓶といえばペリエがよく出てきた印象があります。
初めてガラスの質感をデッサンで描くのはなかなか難しいです。
今ガラス瓶を描いている生徒さんがいるので観察や描き方のヒントとしてこんなものを作りました。
モチーフは炭酸水のペリエで、左はそのままのもの、中央は瓶の内側を白く塗ったもの、右は瓶の表面を白く塗ったものになります。
ちなみにこのペリエは教室周辺のスーパーだとなかなか売っていなかったので6,7か所ぐらい探しました(笑)
今ペリエもペットボトルや缶が販売されていて田舎で探すとなかなか大変です。
話を戻します。
画像の3つの瓶の特徴を説明しますと、
①左の瓶
そのままの状態なのでガラス瓶の内側や奥の反射など全ての要素が見えます。
ガラス瓶の中や奥の反射を描くことで透明感などの質感がより強調されると思います。
②中央の瓶
ガラス瓶の表面の反射だけ見えるようにしています。
これを描くことは、表面(手前の面)を描くことになるので抵抗感やハリが出てくると思います。
③右の瓶
ガラスの特徴である「反射や透け」が見えないようにしてガラス瓶の物としての陰影がはっきりと分かります。
透明なものだと陰影が分かりずらいですがこんな感じの陰影になっています。
瓶の反射を描いても「どうも瓶の立体感や丸みが表現できない」という方はこれを意識してたり、描いたりすると良いと思います。
また、デジタルで絵を描いてる方は右側や中央の瓶などのレイヤーが重なって左の瓶になるとイメージするとガラス瓶を観察するきっかけになるかなと思います。
レイヤーが分からない方はアニメのセル画をイメージして頂くと良いでしょう。
透明なフィルムに別々に描かれたものを重ねる感じですね。
ガラス瓶の描き方を基礎として身につける場合は右側の写真のように、透明なものではないものとして描くことを意識することも大切です。
また、そのとき描くタッチに垂直方向が多いと立体感が出にくいので水平方向(瓶は丸みがあるので線は弧になります)を意識的に描いてあげると立体的に見えやすくなります。
「ガラスの質感を描いたけどなんかビンの丸みやボリュームがないな」と感じたら意識してみましょう。
<赤い線方向のタッチを意識するとより立体的に>